事業紹介

研究成果事例

県有特許権の実施事例を紹介します!

~特許の紹介~
[特許の名称] 漆を主体とする粘土状塑性造形材料
[特許番号] 特許第3669435号

 漆を用いた工芸品は、木地や素地へ漆を何度も塗って仕上げるため、手間がかかると共にデザインに大きな制限がありました。しかし、この"漆粘土"は、粘土細工のように自由に造形できる世界初の漆工材料であり、漆器に限らずアクセサリーの製作や漆製品の補修など、漆造形を身近にするものです。

"漆粘土"の実施先である大森漆器工房様(会津若松市)に、実施状況を伺いました。

Q 実施に至った経緯は?
 テーブルウェア・フェスティバル2002(会場:東京ドーム)に参加し、自社ブースへ"漆粘土"を展示したところ、評判が良かったこと。また、ハイテクプラザ主催のデザイン研究会に参加し、"漆粘土"を扱い、興味を持ったことから、実施を希望しました。
Q 今後の展開は?
 "漆粘土"の販売先は、芸術家やデザイナーに限らず、美術系の学生やカルチャー教室の講師、さらにはものづくりを趣味とする個人の方まで、日本各地に広がっています。多くの方が常連となっていただいています。
 "漆粘土"は、簡単に漆が乾くため、手軽に扱える大変良い素材です。この良さを多くの方々に知ってもらうため、"漆粘土"クラブや"漆粘土"コンクールなどを企画できればと考えています。また、アクセサリーのパーツにも適しているため、異業種の方々とのコラボレーションも進められれば面白いと思っています。

"漆粘土"の花瓶

"漆粘土"のボタン

(※大森漆器工房様の作品です。)

 この様に、本特許権は、漆の可能性を広げる「漆を主体とする粘土状塑性造形材料」です。実施いただけますので、ご興味のある方は、産学連携科へお問い合わせください。

※本特許の概要は、次のページでもご覧いただけます。
 大森漆器工房(漆粘土):http://www.aizu1.com/oomori/gallup2/nendo/

Excel VBA による生産システムの開発

 パーソナルコンピュータのこの10年間は、目を見張る展開を遂げて来ました。一方製造ラインでは、制御に用いるコンピュータは当時の旧式のものもあり、ライン毎に入れ換えをしない限り旧式のコンピュータを維持し続ける必要があります。しかし、旧式のコンピュータ部品はもはや中古市場でしか入手できない状況であったり、古いソフトウェア言語を用いているため、企業技術者による保守性の低下が深刻になってきています。

 ジェーピーシー株式会社様では、ハイテクプラザと共同で、公募型ものづくり短期研究開発事業の成果を活用し、ノート型PC98上のN88-BASIC(86)で動作している検査システム(GBIB、RS-232C使用)を、ExcelVBAで作り替えWindowsパソコンに置き換えを行いました。また、開発は保守性の向上を考え、反復型開発手法をとって当所担当者及び企業技術者と共同で開発しました。今までの検査システムで行っていた検査を、置き換えたWindowsパソコンでも同様に検査ができることを確認し、新式システムへの移行を完了しました。

渋戻りを抑制した柿果実の食品素材化

 会津身不知柿は、実が大きく上品な甘みが特徴の会津地域固有の品種です。

 一般的に、会津身不知柿は渋柿であることから、アルコールや炭酸ガス処理によって渋抜きをしてから食べますが、渋抜き後に加熱すると再び渋くなる「渋戻り」という現象が起きることから、加工品としての用途は限定されていました。

 このようななか、会津身不知柿の価値の再発見を目指してきた「喜多方身不知柿商品開発研究会」様は、当所の「戦略的ものづくり短期研究開発事業」で開発された、加熱による渋戻りのしにくい、新しい渋抜き技術を活用することで、会津身不知柿を用いた「柿うどん」や「三五八漬けの素」、「柿ゼリー」、「和洋菓子」といった商品の開発に取り組まれました。

 これらの商品は、今までにない商品として、消費者からも大変好評を頂いております。


会津 柿うどん/(株)河京 様

会津みしらず柿入り 三五八漬けの素/
(株)伊藤金四郎商店 様

柿のケーキ、和菓子/田原屋菓子店 様

柿ゼリー 会津身知らず/(株)太郎庵 様

平成21年度戦略的ものづくり短期研究開発事業「蓄光材を活用した宝飾用芯線の開発」

 いわき市の株式会社シンテックは、形状記憶合金と金などの貴金属メッキを組み合わせた宝飾品用芯線を製造し、大手宝飾品メーカーに販売しています。しかし、そのメッキに宝飾用として満足できる色調が得られていないことと、真珠などのネックレスの芯線(多くはポリエステル)が着用しているうちに伸びてしまい芯線形状が崩れてしまうという欠点がありました。

 そこで、これらの問題を解決するために、

  1. 暗闇でも視認でき、夜間でも美的感覚を演出できる蓄光材を取り入れること。
  2. 伸びにくいポリエチレンや可能なら形状記憶合金を芯線に使用すること。

を検討しました。ここで、蓄光材はR(赤)G(緑)B(青)の3色を用い、これらを適切に混ぜ合わせことにより白色等様々な色調も発色させる事にしました。また、製造法は当所の技術シーズである「微粒子コーティング法(特願2008-79513)」を活用することにしました。

 試作した結果、太陽光や蛍光灯などの光エネルギーを吸収して暗闇でも光って芯線が視認出来るため、夜間でも美的感覚を演出できる、従来の宝飾品業界には全くない新しい宝飾品用ポリエチレン芯線を試作することができました。なお、形状記憶合金への蓄光材固定は、材質が金属材料でもあり、現時点では未解決です。

 現在「微粒子コーティング製造方法」を当該企業に技術移転しており、今後試作品を「暗闇でも光って綺麗な宝飾品用芯線」として商品化をはかっていく予定です。

戦略的ものづくり短期研究開発事業「ガラスの強化方法の検討」

 携帯電話やPDA等のタッチパネルの普及に伴い、市場ではディスプレイに使用する薄板ガラス材に対し、薄型化と高い強度が要求されるようになってきています。

 一般的な自動車や建築資材、食器等の大型ガラス材の強化方法は安価で処理時間の短い熱処理法によって行われています。しかし、この方法では厚さ3mm以下の薄板ガラス材を強化することはできません。そのため、熱処理法以外で行わなければなりませんが、他の方法では処理時間を要しコスト高になることから一般的に行われておらず、十分な検討がされていませんでした。

 そこで(株)吉城光科学様では、当所の「戦略的ものづくり短期研究開発事業」を活用されて、薄板ガラス材の化学強化による手法の検討を行うこととしました。

 その結果、曲げ試験において未処理時と比べ高強度を得ることが確認できました。今後は、求められるデザインに対応できるように、様々な形状に加工した薄板ガラス材の強化への取り組みが期待されます。

拡散容器における機能性膜の支持体用織物の開発

 免疫隔離膜と呼ばれる機能性膜の素材の一つにシリコーン薄膜があります。この膜には物質の透過に選択性を持たせるため孔径を制御した多数の孔が空いています。用途としては人工膵臓のような拡散容器の機能性膜としての利用があげられますが、このシリコーン薄膜を用いるには、孔径の安定と膜強度の保持のため何らかの支持体が必要になります。

 H19~20年度、ハイテクプラザ福島技術支援センターでは富士システムズ株式会社様と共にこの拡散容器の開発に取り組みました。具体的には、福島技術支援センター独自の糸加工技術と産地の薄地製織技術を活かしたシルク支持体織物を作成し、成膜を行うことで15μmを切る厚さの機能性膜を作成することができました。(参考:試験研究概要集( 平成19、20年度版)、試験研究報告書( 平成19、20年度版))

 現在共同研究者側にて動物実験等の評価試験が予定されており、従来の繊維産業の枠を超えた発展が期待されています。

戦略的ものづくり短期研究開発事業「青ひび向け加飾クレヨンの開発」

 手びねり成形を行う陶芸教室は、大堀相馬焼の産地にとって大切な仕事になっています。 しかし、陶磁器への「絵付け」を行う陶芸教室は、多くの要望を受けながらも、あまり多くはありませんでした。

 筆で陶磁器に絵を描くには高度な技術と経験が必要となります。また大堀相馬焼独特の釉薬が一般の絵具とは相性が悪く、きれいな発色を難しくしています。このようなことから、陶芸教室で「絵付け」を行うのは難しい事情がありました。

 そこで、当所の「戦略的ものづくり短期研究開発事業」を活用され、産地の釉薬と相性がよく、はじめての方々でも使いやすい筆記具をめざし、専用に絵付け用クレヨンを開発することとしました。

 開発したクレヨンは、「下絵付け」用で、美しく実用的な仕上がりとなります。陶芸教室の先生や生徒さんからも大変評判がよく、描きやすく、管理しやすいクレヨンを用いることで、より多くの方に絵付けを楽しんで頂くことが期待されます。


「クレヨン完成品」

「下絵を施した試作品」

インターンシップによる校外実習の実施について

 福島工業高等専門学校に所属する2名の学生の方々が、いわき技術支援センターでインターンシップによる校外実習を行いました。

 1名の方は、機械工学科の4年生で、期間は平成21年8月24日から9月4日でした。テーマは工業材料を用いた精密測定技術の習得で、表面粗さと輪郭形状測定技術を中心に、引張・衝撃試験の補助も行いました。

 もう1名の方は、物質・環境システム工学専攻の1年生で、期間は平成21年8月24日から9月11日でした。テーマは工業材料における分析および解析技術の習得で、SEMやFT-IRによる分析技術を中心に、引張・衝撃試験の補助も行いました。

 また、原理や取り扱いを学んだ装置については、操作マニュアルを作成しながら実習の整理を行いました。これらのマニュアルは、企業の方が機器を使用される際にも役立てることができます。

 研修生からは、測定や分析機器の習得によるスキルアップや、企業が行う試験を体験することで貴重な経験が得られたとの感想が寄せられました。

注目事業

  • 東日本大震災関連事業
  • 工業製品の残留放射線量検査
  • 加工食品の放射能検査
  • 保有施設・設備紹介
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  • 保有知的財産の活用
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関連団体

  • 福島県
  • テクノコム
  • 一般社団法人 福島県発明協会
  • 福島空港

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